ギルドの姫「すごーい！そのSレア装備ドロップしたんですかー！？」ｷﾗｷﾗ

ギルドの姫「いいにゃー。いいにゃー」

ギルドの姫「誰か親切な人がくれたら私も装備つよくなってもっと戦えるのになー」ﾁﾗｯ

喪まいら「>>4」

ギルドの姫「喪まいらさんに勝つなんて無理だよぉ」

ギルドの姫「だって喪まいらさんってすっごくレベル高くて強くてランカーだし」

ギルドの姫「私世界で一番尊敬してるんだぁ」

ギルドの姫「だから戦うなんてイヤだよー」

ギルドの姫「……でもその装備使ってみたいなぁ」ﾁﾗｯ

喪まいら「>>14」

ギルドの姫「も～～喪まいらさんのえっちぃ♥」

ギルドの姫「そういうのはギルド内の取り決めしちゃだめって決まってるでしょ」

ギルドの姫「ていうか…私のを見てもつまんないよ？　ちっちゃいし…」

ギルドの姫「本当に見てみたいの？」

喪まいら「>>23」

ギルドの姫「なにそれ。調子のんな。てめぇのほうがブサイクだろ」

ギルドの姫「決めた。明日のギルド会議でお前追放決議すっから」

▼ギルドの姫さんがログアウトしました

ギルドの後輩「あの…先輩、なんかあったんですか？」

ギルドの後輩「いま姫さんとずっと個チャしてたんですよね」

喪まいら「>>33」

ギルドの後輩「大方、また姫さんに姫プで絡まれたってとこですよね」

ギルドの後輩「あの人結構見境ないですからね」

ギルドの後輩「先輩はホモだからあんだけ言い寄られても揺らがないんですね」

ギルドの後輩「へー…ホモなんだ……そっか」

ギルドの後輩「いえなんでもないですよ？」

ギルドの後輩「あ、ところで！　先輩、例のSレア装備！」

ギルドの後輩「ちょっと見せてくれませんか」

喪まいら「>>41」

ギルドの後輩「おーい先輩？　どしたんですかー」

ギルドの後輩「AFK(離席)してます？　もしもーーし」

ギルドの後輩「…あれぇ？　トイレかなぁ」

ギルドの後輩「もー…急にいなくなったら退屈じゃないですか」

ギルドの後輩「コミュ障め…」

ギルドの後輩「帰ってきたら言ってくださいね」

喪まいら「>>50」

ギルドの後輩「っていうか…ゲームしてるときにいきなりしたくなっちゃうんですか。病気ですね」

ギルドの後輩「あんまりやばい発言しないでくださいね」

ギルドの後輩「先輩が運営にBANされるところ見たくないんで…」

ギルドの後輩「あ、でもBANされそうになったら私がアイテム全部預かりますよ」

ギルドの後輩「で、見せてくださいよ」

ギルドの後輩「Sレアドロップなんてまだ持ってる人ほとんどいないですよ」

ギルドの後輩「使わないんですか？」

喪まいら「>>60」

ギルドの後輩「そんな武器存在する意味がないじゃないですか」

ギルドの後輩「あと１レベ足りないだけなんですか？　じゃあちょうどいいし一緒に狩りいきませんか？」

ギルドの後輩「あわよくば私もそのドロップほしいんですよ」

ギルドの後輩「まぁ私の場合は露天で売って、ひとまずの軍資金に換えるつもりなんですけどね」

ギルドの後輩「先輩、狩場つれてってください。いいですか？」

喪まいら「>>72」

ギルドの後輩「リアルの話はちょっと…NGでお願いします」

ギルドの後輩「やめましょうよ！　せっかくゲームしてるんですから！」

ギルドの後輩「先輩は強くてかっこよくてゲームにしか興味ない廃人だから尊敬してるんです！」

ギルドの後輩「いつもの冗談ですよね？」

喪まいら「>>80」

ギルドの後輩「そう、ですね…」

ギルドの後輩「やっぱ今日はやめておきましょう…」

ギルドの後輩「さようなら…」

▼後輩はログアウトしました

翌日

喪まいら「～♪」ｶﾁｶﾁ

▼現在このアカウントは停止されています。

理由：プレイヤーへの度重なる中傷行為。

GAME　OVER

冒険者「でしょ？」

冒険者「初期アバターだもん。わかるよ。レベルも低いし」

冒険者「よければいろいろこの世界のこと教えてあげようか？」

冒険者「ん？ｗ」

喪まいら「>>110」

冒険者「ひとが親切にしてやってんおに」

冒険者「やってんのに」

冒険者「なめんな」

冒険者「謝罪しろ」

冒険者「あーあ。レアアイテムあげようとおもったのにな」

冒険者「１０病いないに謝罪しろ。そしたら許す」

喪まいら「>>126」

冒険者「うわまじムカつくわ」

冒険者「はいいまからPKしまーす」

冒険者「泣き叫びながら逃げろよ。ログアウトしたらお前の負けな」

冒険者「一生お前に粘着して横狩りするから」

喪まいら「>>142」

冒険者「(使用できないワードが含まれています)」

冒険者「死、ね！」

ギルドの後輩「あの…なんか揉めてる？」

ギルドの後輩「よくないですよ喧嘩するの」

ギルドの後輩「この人初心者でたぶんよくわかってないから、許してあげてくれませんか」

ギルドの後輩「楽しくゲームしませんか」

冒険者「……しゃーねぇな。二度と俺の前に現れんなよ」

ギルドの後輩「大丈夫ですか？」

喪まいら「>>155」

ギルドの後輩「イヤです」

ギルドの後輩「それじゃ。ポーションだけあげるからこの先の森ぬけるのがんばってくださいね」

ギルドの後輩「火の装備もってると楽ですよ」

喪まいら「>>171」

ギルドの後輩「一時期私の尊敬してたひともそれが原因でやめちゃいましたし」

ギルドの後輩「ゲームはゲーム、リアルはリアルで線引してほしいですね」

ギルドの後輩「あんまりそういう行為してると規約違反でBANされますよ」

ギルドの後輩「忠告しましたからね。それじゃ」

喪まいら「>>183」

ギルドの後輩「…サブ垢つくってまで自撮り要求……」

ギルドの後輩「あ、いえいえほんとにこの世界のこと好きなんだな、と」

ギルドの後輩「どうするんです？」

ギルドの後輩「もうギルドに戻れる場所ないですよ」

ギルドの後輩「前科のあるプレイヤーは加入禁止ですし、ギルドを仕切ってるのも実質姫さんですからね」

ギルドの後輩「どこか違うところに入れてもらうつもりですか？　それともソロ専？」

喪まいら「>>200」

ギルドの後輩「先輩が新しくギルドつくるんですか？」

ギルドの後輩「でもギルドを発足するには最低５人集めなきゃいけませんよ」

ギルドの後輩「誘ってくれるのは光栄ですけど」

ギルドの後輩「私のいまのギルドでものすごく恩恵をうけてますし、利害的にも心情的にもなかなか簡単に離脱できないです…」

ギルドの後輩「ましてや先輩のところってなると…姫さん達がなんていうか」

喪まいら「>>212」

ギルドの後輩「…」

ギルドの後輩「本当に嬉しいですし、行きたいのはやまやまなんですよ」

ギルドの後輩「でも移籍が簡単じゃないのは廃人の先輩ならよくしってるでしょう」

ギルドの後輩「少なくとも私レベルのプレイヤーの引き抜きなら、移籍金10MGは必要じゃないですかね」

10MG=10,000,000Gold

ギルドの後輩「初期キャラでそんなお金用意できませんよね？」

喪まいら「>>230」

ギルドの後輩「レベリング優遇チケットやレア狩パスポートだけじゃないですか」

ギルドの後輩「まさか…課金であっという間にレベリングしてお金も稼いじゃう算段ですか？」

ギルドの後輩「先輩のこのゲームにおける知識量とテクニックならあるいはあっという間に…」

ギルドの後輩「わかりました。じゃあ１週間まちます」

ギルドの後輩「４０レベルまであげられたら、先輩の熱意は本物だと信じてついて行きます！」

ギルドの後輩「がんばってくださいね」

一週間で喪まいらが到達したレベル　>>245のコンマ下２桁

ギルドの後輩「すごいじゃないですか！　もう４９レベルですよ」

ギルドの後輩「レアドロ狩りでGも結構貯まったみたいですね」

ギルドの後輩「あっという間に抜かれちゃいそうです」

ギルドの後輩「さすがは先輩」

ギルドの後輩「私はもうギルドは脱退の手続きを済ませました」

ギルドの後輩「あとは私がそちらのギルドに加入する際に、移籍金を支払ってくだされば全て完了です」

ギルドの後輩「よかったぁ、また先輩と同じギルドでギルド対抗戦するの楽しみなんですよ」

ギルドの後輩「っていうか先輩を敵にまわしたくないんですよ」

ギルドの後輩「そうだ、他の仲間は？　紹介してください」

喪まいら「>>262」

ギルドの後輩「そうなんですか。さらっと恐ろしいこと言いましたね」

ギルドの後輩「いつも思うんですけど、いつ寝てるんですか」

ギルドの後輩「まぁいいです…仲間はゆくゆく募っていきましょう」

ギルドの後輩「いまはギルドが発足できるだけでも十分ですよね」

ギルドの後輩「でもそうなると、ほんとに私と先輩の２人きりなんですね…」

ギルドの後輩「よし、まずは発足記念に街にパーッと飲みに行きましょう！」

ギルドの後輩「もちろん先輩のおごりで♪」

喪まいら「>>291」

もはやリアルなのかゲームなのかよくわかんねーな

ギルドの後輩「ラインやってません。私はネットに住んでます」

ギルドの後輩「も～～～！」

ギルドの後輩「私、別にリア充じゃないので。あんまりリアルの情報出したくないんですよね」

ギルドの後輩「ゲーム最高！」

ギルドの後輩「どんどんおかわりしちゃいましょう」ｺﾞｸｺﾞｸ

ギルドの後輩「ゲームのキャラと一緒にリアルでもお酒を飲む、この瞬間が一番楽しいです」

▼ギルドの後輩は酔っ払ってしまった…。

ギルドの後輩「……」ふらふら

喪まいら「>>314」

ギルドの後輩「個人情報なんてなにも登録してませんし～」

ギルドの後輩「せいぜいわかってもアカウント作成時につくったメアドくらいです」

ギルドの後輩「ま、それも捨てアドみたいなもんなんで」

ギルドの後輩「私ってかなり情強なので！　ネットに手がかりは残さないんです」

ギルドの後輩「先輩もそんな感じですよね」

ギルドの後輩「こんだけ出会いまがいのことしてて、一切個人情報もれてないんですから」

ギルドの後輩「本当にいまこの瞬間、画面の向こうで先輩が生きているっておもうと不思議でたまりません」

ギルドの後輩「先輩ってなにものなんですか？」

喪まいら「>>331」

ｺﾝｺﾝ

妹「ぉ…お兄ちゃん……？　起きてる？」

妹「入って…いい？」

ｶﾁｬ…

妹「あ、あの……あ、ひ、久しぶり」

妹「うあ、パソコンだらけ…いつの間にこんなに」

妹「せ、先輩って、お、お兄ちゃんだったんだ…そっか……ぜんぜん気づかなかった」

妹「あ…じゃ、じゃ…あ…・また…ね」

ギルドの後輩「戻りました。たまにはお風呂入ったほうがいいですよ」

喪まいら「>>354」

ギルドの後輩「なんでお兄ちゃんと一緒に…」

ギルドの後輩「ていうかすごくショックなんですけど」

ギルドの後輩「私の憧れのプレイヤーが引きこもりの兄ですよ」

ギルドの後輩「我が家は本当に絶望しかないですね…」

ギルドの後輩「現実逃避の先でお兄ちゃんと顔をつきあわせるのはイヤです」

ギルドの後輩「というわけで、さっさと引退して働いてくれませんか」

喪まいら「>>380」

ギルドの後輩「どうりで…」

ギルドの後輩「いつもゲーム内のギルド戦の時間になるとなぜか両親が部屋にもどっていくのをみて不思議でした」

ギルドの後輩「家事は誰もしないし、食べ物はコンビニばっかり」

ギルドの後輩「家族旅行なんてもう１０年は行ってませんね…」

ギルドの後輩「当然私達を進学させる学費もなく、兄妹そろってニート三昧。まるで生きた屍」

ギルドの後輩「このゲームのせいで家庭崩壊してたんですね…」

ギルドの後輩「…」

ギルドの後輩「お兄ちゃんは…知ってたのにどうして何も思わなかったの」

喪まいら「>>410」

▼ギルドの後輩がログアウトしました。

ｶﾞﾁｬ

妹「ひっく、ひっく…ぐす」

妹「私の…せいだったんだ…」

妹「私が不登校で学校いけなくてひきこもって…」

妹「ずっとともだちもいなくて、さみしいから…ネットゲームに逃げて…」

妹「だからパパとママとお兄ちゃんは…ゲームの中で…私と…友達になって遊んでくれて」

妹「ごめんなさい…お兄ちゃん」

妹「こんな私をずっと側で見守ってくれてありがとう…」

喪まいら「>>430」

妹「私…ひとりぼっちじゃなかった」

妹「パパとママがいて、お兄ちゃんがいて…」

妹「ネットの中だけど、友達の作り方もわかった。お金の大切さも…」

妹「……パパ、ママ」

母「がんばれよ。現実でPKされんなよ」

父「なにかあったらすぐに助けてやるにゃー♪」

妹「私、これから先がんばって生きていくね！」ﾆｺｯ

▼妹が現実にログインしました。

END

乙

最悪な家庭だな・・・

母「でしょ？」

母「初期アバター(職歴)だもん。わかるよ。レベルも低いし」

母「よければいろいろ就職のこと教えてあげようか？」

母「ん？ｗ」

喪まいら「教えさせて下さい　だろ」